糖尿病内科

糖尿病とは

「糖尿病」は、通常の血液の中にあるブドウ糖を吸収する能力が低下して、血糖値が上がる疾患です。遺伝的な要素も関係しますが、生活習慣に関連しての発症が多いことが知られています。血中のブドウ糖を吸収できなくなる理由は、インスリンというホルモンの作用が低下するためです。最近では、本来低血糖時に働くグルカゴンが異常反応し、血統が低くないのに分泌してしまうことで、さらに高血糖になるためだと言われています。
糖尿病は悪化するほど血糖値を制御しにくくなって、合併症のリスクが上がっていきます。失明などの危険性もありますから、ぜひ早期に治療につなげることをおすすめします。

主な症状​​

  • 空腹感やのどの渇きがひどくなる
  • 皮膚が乾燥して痒い​​
  • 疲労感
  • 目がかすむ​
  • 残尿感がある
  • 手足のしびれ​

糖尿病の合併症​

  • 糖尿病にかかって血糖値の制御を不十分なままにしていると、血液中の糖分が血管を損傷することで、さまざまな合併症を併発するリスクが上がります。糖尿病にかかっているときに起こりがちな合併症としては、「末梢動脈性疾患」や「心筋梗塞」「脳梗塞」などのいわゆる大血管障害があります。ほかには「糖尿病性神経障害」や「糖尿病性腎症」、さらに「糖尿病網膜症」などの疾患の危険性も上がります。

  • 糖尿病の三大合併症

    糖尿病網膜症(目の合併症)​

    「糖尿病網膜症」とは、血糖値が高い状態が続くことで、網膜に数多く存在する血管がダメージを受け、血流が悪化して酸素や栄養分が不足することで視力が下がっていく疾患です。糖尿病網膜症が悪化すると網膜剥離が起きたり、出血があったりしますし、白内障になる場合もあります。最悪の場合、失明することもありますから、日常生活に大きく影響します。
    自覚症状がないことも特徴のひとつなので、視力低下を感じていなくても実は進行していることも少なくありません。実際に毎年3000人もの人が失明しているというデータもあります。

  • 糖尿病性神経障害

    「糖尿病性神経障害」とは、手や足の末梢神経がダメージを受ける疾患です。現れる症状としては、手足に傷ややけどを負っても気づきにくいことからいつの間にか傷が増えていることや、手足がしびれることなどが知られています。ほかにも、発汗量の異常や、胃腸の状態が悪化して下痢や便秘が増えること、立ちくらみや勃起不全(ED)などが起こる場合もあります。

  • 糖尿病性腎症​

    「糖尿病性腎症」は、血液の老廃物を除去する機能を持つ腎臓の糸球体という部位が、毛細血管にダメージを受けたことから作用しにくくなって尿を作る機能が低下していく疾患です。進行すると、尿を作るために人工透析と呼ばれる血中の老廃物を除去する処置を受けなければならなくなります。人工透析を受けている人は国内に30万人以上も存在するので、決して他人事とは言えません。人工透析が必要になると、数日おきに通院する必要も出てくるので、生活面にも大きな影響があります。

糖尿病の治療の種類​

  • 食事療法

    カロリーコントロールをしながら適切な栄養分を摂取する必要もあるので手間はかかりますが、しっかり取り組めば効果が大きいことが知られています。医療機関との連携も行って食生活をコントロールしていきましょう。​

    栄養療法
  • 運動療法

    糖尿病治療の基本要素のひとつで、日常生活に組み込んでいくことが重要です。運動をするとブドウ糖を効率的に利用できるので、血糖値のコントロールがしやすくなります。ただし合併症の状態によっては運動を控える指示が出ることもあります。​

  • 薬物療法

    糖尿病の治療薬は、注射薬と服用薬に分けることができます。インスリン注射は身体から分泌されるインスリンを補助するので膵臓を助ける効果もあります。
    当院は外来でのインスリン導入指導も行っています。​

糖尿病治療についての
当院の方針​

糖尿病の治療に対し、当院ではどのようなスタンスで向き合っているか、そして患者さんにどのように接しているか、といったことを下記のサイトでインタビュー形式でお答えしています。​
当院の栄養学に基づいた糖尿病治療にご興味のある方は、ぜひご覧ください。​

当院院長のインタビュー掲載中!

  • 糖尿病に対する当院の治療方針
  • 患者さんとの向き合い方
  • 患者さんへのメッセージ

院長から伝えたい
糖尿病治療のこと

現代人は、日本人本来の伝統的な食事をあんまり食べなくなり、パンを食べ、お菓子を食べ、添加物を多く含む加工品の食事を取るようになりました。私の子供の頃は、生鮮食品を使って作ったご飯、野菜の炊いたもの、魚の焼いたもの、お漬物、味噌汁などを食べていました。現代人の食事はすっかり変わってしまい、ビタミン、ミネラル、食物繊維が欠乏しているのです。​

糖尿病の患者は毎年増加し、今や10人に1人以上となりました。興味深いことに摂取カロリーは50年前から低下、脂肪も20年前から減少しているのです。しかし糖尿病は増加しています。一般に言われているように、カロリーが多いからとか炭水化物が多いとかでは説明できません。
その原因の1つにはマグネシウム(ミネラル)不足からです。マグネシウムが不足すると、血糖を下げるインスリンがうまく効かず、血糖が上がりやすい体になるからです。
本来の伝統的な副食つまり、魚や海産物、納豆、ゴマ、そばはマグネシウムが豊富です。日本は、お米の国ながら昭和40年代に入るまで国民が食べる充分な米を作ることはできませんでした。明治時代は半分以上昭和に入っても約3割の雑穀(特に麦)を米に入れて米かさを増やして食べていました。昭和40年頃まで糖尿病の人はほとんどいなく、その後麦を食べなくなったため糖尿病患者が増えていったのです。

麦と
水溶性食物繊維について

また、麦は図のように非常に水溶性食物繊維が豊富です。水溶性食物繊維は腸内細菌のエサであり、腸内細菌が元気になり、インクレチンというホルモンが出て膵臓に作用してインスリンが効きやすくなり、血糖を上げるグルカゴンを抑制して血糖を上げにくい体になります。また、麦はセカンドミール効果といって、朝同じ炭水化物量の麦飯と食パンを食べてからお昼に同じおにぎりを食べると、食パンチームは血糖がよく上がるが、麦飯チームは血糖が抑制され上がりにくいのです。
インクレチンは糖尿病の薬として使われていますから、麦飯を食べるという事は糖尿病の薬を飲むことと同じです。
朝に食パン1枚という人が多くいますが、毎日糖尿病になろうとパンを食べているように思えます。パンを食べるなら必ず卵チーズ(蛋白質)を乗せて食べてください。ピザ効果と言って、ピザは単独よりチーズを載せると血糖が上がりにくいのです。しかしパンはセカンドミール効果はありません。​

治療方針について

麦は他にもコレステロール、中性脂肪、血圧をさげ、排便量が増加して便秘を解消します。刑務所のムショ飯は押し麦3割の麦飯です。糖尿病の患者は、刑務所に入れば半分糖尿病の薬が中止になるという報告があります。
麦には、うるち種(押し麦)ともち種があります。押し麦はパサパサしていますが、もち麦はモチモチプチプチして美味しいです。​
私の治療方針は糖尿病の方は砂糖、小麦(お菓子、パン、うどん、パスタ)をできるだけ減らし、主食は麦飯かオートミール、麺類は蕎麦を食べ添加物の入っている加工品をできるだけ避け野菜、肉、魚、卵などを使った伝統的な和食を勧めています。​